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たぽタロウとおっちゃん妖精② ~幕開け~

タポたろう

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「えーと…。あー…たぽタロウです。」

「おう。知っとるわい。」

「あ、そうですか…。えーと、じゃあ、お名前は?」

「お見合いか!」

「いや、どう考えてもそれはないですよね。」

「真面目に返すな!」

「彼氏いるんで。」

「だから真面目に返すなぁ!!てか、彼氏いるんかお前さん!」

「はい。」

「ほぉー。人間界にはモノ好きもいるもんやなぁ。」

「それは私も思います。」

「まあ、どうでもええわ。それより、たぽタロウ。お前さん、ちょっとした有名人やで。」

「……は?」

「こないだ、工事現場に咲いとったタンポポ、苔ごと持ち帰ったやろ。」

「あー、結構立派な子だったんで、コンクリ詰めにされたら可哀想だなあと思って。」

「そのタンポポ、誰が守っとったと思う?それはな、・・・俺やぁ!!」

「あ、そうなんですか。すいません。勝手に引っ越しさせてしまいましたね。」

「冷静やな。」

「よく言われます。」

「そうか……。まぁ、引っ越し言うてもな、ワシらにもネットワークっちゅうもんがあるから、そこにずっとおるわけやないけどな。梅の木で酒盛りしたりな。」

「梅の木…。梅酒ですか。」

「そうや!果実酒は最高やで!」

「美味しいですねー。昔よくおばあちゃんが作ってました。」

「せやろせやろ。ほんでや、その酒盛りでオッチャンお前さんのことみんなに話したらえらい盛り上がってなあ。タンポポの花だけ摘んでく奴はおるけどな、アイツ苔ごと大事に持ち帰りよったでぇ!!言うてなぁ!」

「あーまぁ、なかなか居ないですよね。野草を掘り起こして持って帰る人なんて。
あれ?でもおじさんさっき、ガジュマルの妖精って言ってませんでした?タンポポ守ってたんですか?」

「おお。この家ん中パーっと回ってみたら、ええ感じのガジュマルがあるやんか。せやから引っ越すことにしてん。」

「あ、結構簡単に引っ越しされるんですね…。」

「元々俺は苔の妖精やけどな。ガジュマル!ってなんかカッコエエやんか!」

「なるほど…。ただ響きのかっこよさで選んだんですね。…で、おじさんはここに住むんですか?」

「おう。まぁしばらくはな。」

「なるほど。で、おじさんは見えたままなんですかね?私。」

「なんや。不満か。」

「不満というか…、多少邪魔ではありますよね。」

「邪魔!!この俺が!邪魔!!」

「そんなに興奮しないでください。じゃあ、何か交換しましょうよ。」

「邪魔…。この俺が…。邪魔…。」

「おじさん?…オッサン?聞いてんの?」

「オッサン言うなーーー!!!」

「…さっき自分で言ってたくせに。じゃあ、おっちゃん。」

「急にフランクになったな。まぁ、ええわ、それで。おっちゃん優しいからな!」

「ハイハイ。家には置いてあげるからさ、おっちゃん植物詳しいんでしょ?」

「おうよ!妖精やからな!」

「じゃあ、植物のこと教えてよ。それが交換条件。」

「んんんんんー!わかった!教えちゃろう!スパルタでな!!」


ギャーッギャッギャッギャッギャッギャッ………!!!



かくして、たぽタロウとおっちゃんの植物生活が幕を開けたのである。


Posted byタポたろう

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